
2022年10月、三井不動産が柏の葉キャンパスで開催した”柏の葉イノベーションフェス2022”にて、「街AR」を出展しました。イベントに出展する中で、イノラボで開発検証を進める「街AR」を多くの方に体験いただきました。

奥野 正寛
変革エンジニア

若園 祐作
体験設計士

澤畑 祥太
UXデザインディレクター
「街AR」アプリケーション
「街AR」は机上だけでは伝わりづらい未来の街の姿や街で過ごす人々の姿や街づくりの考え方などを、実際の景色に重ね合わせるAR(拡張現実)を活用して体験できるスマホ/タブレット向けに開発を進めているアプリです。
例えばディベロッパーや不動産の方が街を紹介する際などに、「街が将来こう変わっていくんです」ということを訪れた方への説明への利用などを想定してます。
説明する手段としてドキュメントや映像、最近だとメタバース・VRといった手段もありますが、街は現地に行って初めてわかることが沢山あります。既存の建物、空の見え方、虫の声、人々の過ごす様子、空気感など、実際その場に行って五感で感じてこそ初めて分かることだと思います。
我々は現地で上記のようなもの街の変化、未来の様子を体験できることを重要視し、リアルな未来体験のために現実のものにバーチャルオブジェクトを重ねて利用するARは効果的であると考えました。
「街AR」では、実空間の点群データをARオブジェクトの位置合わせに使うVPS技術を活用してます。事前に対象となる広大な空間の点群データを取得しておき利用しています。最近はGoogleのGeospatial AnchorやNianticのLightship VPSなど、より手軽に使えるVPSサービスが出てきており
特に街中でのVPS技術が活用されたARアプリの利用が広がると想定されます。
展示アプリ
今回展示会に向けて、元々開発していた未来の街の様子のコンテンツに加えて、イベントの展示物がどこあるか分かる道案内機能を追加しました。
Google Mapなどのアプリでは最近AR機能が使えるようになってますが、今回のようなイベント独自の情報を同じようにARで案内した場合の効果を確認するために追加しております。
イノベーションフェスの様子
イベントはお祭りのような雰囲気で、たくさんの近隣住民の方が訪れていました。子供連れのご家族が多く、弊社のアプリも大人だけでなく沢山の子供達にも体験いただきました。(子供たちは何の説明もなくすぐにタブレットもアプリも使いこなしてて、すごいなと思いつつジェネレーションギャップを感じました・・)
今回のアプリは街中の数百m程度の特定のエリアで利用できるようにしています。どうしてもアプリの画面に意識が集中してしまうため、周りに注意して危険がないようスタッフが誘導しながら、特定のポイントでアプリを見ていただき、移動して・・という流れで体験いただきました。
ARによる主な効果
体験会を通して以下のような多くのポジティブな意見をいただき、主に「楽しさ・面白さ・すごい」、
「分かりやすい・イメージつきやすい」、「便利・助かる」という3つの効果があることが分かりました。
また体験後に回答いただいたアンケートより9割以上の方に未来の街の理解度や魅力度向上の効果が見られ、またARによる道案内が分かりやすいと回答いただきました。
〜コメント抜粋〜
「実物大を感じられることが驚き」
「写真よりARの方がイメージがつきやすい」
「戸建を立建てるときやマンションを買う前に実物大で見れるのはイメージがわきやすい」
「ARはしょぼいイメージだったが、ダイナミックで面白い
街づくりにおけるARの可能性
今回のイベントを通して、ARが街のことを理解することや、街自体を案内することに有効であることが改めて分かりました。今後AR関連技術の進化により、AR精度は更に高くなっていくと予想されます。
また近い未来には街を歩く人々が、今のスマホやスマートウォッチと同じ感覚でARグラスをかけているかもしれません。
イノラボでは街づくりにおいてARといったXR技術、3Dデータの活用を進めていきたいと考えています。
こういった取り組みに賛同いただけたり、ビジネス活用したいといったご意見がありましたら、お気軽にお問合せください。
企画立案・推進・ARシステム開発
ISID イノラボ、EXRC、UXDC、製造ソリューション事業部
奥野 正寛、若園 祐作、畔田 卓哉、中川 洸佑、澤畑 祥太、三島 洋、弘中 真央
ARコンテンツプロデュース
電通 BXCC Art Director / XRX STUDIO
道寄浩美
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