インバウンド

屋内測位技術とARを活用した東京国立博物館ガイドアプリ「トーハクなび」

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2015.08.12

ITのチカラを使って、リアルな鑑賞体験をより豊かに

トーハクなび共同研究プロジェクトは、東京国立博物館の監修のもと、未来の街での新しい体験をプロデュースするイノラボとAR(拡張現実感)や屋内測位などの独自技術を有するクウジットが協力して展開している取り組みです。 ITのチカラを使って、リアルな鑑賞体験をより豊かにしていくことを目指して活動しています。

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『トーハクなび』を支える屋内測位技術

『トーハクなび』の「本館2階日本美術の流れコース」を起動すると、時代順の展示に応じたコンテンツが自動的に流れてきます。たとえば、本館1室では縄文時代について、本館4室では茶の湯の世界についての情報が流れてきます。来館者の位置に応じて適切な情報を提供するために、屋内測位技術には、クウジットの『PlaceEngine』、イノラボの『Place Sticker』がハイブリッドに使われています。

進化を続ける『トーハクなび』

東京国立博物館には11万件を超える所蔵作品があり、また、頻繁に展示替えが行われているため、個々の展示品をガイドすることは要望が多くあっても運用上難しいとされてきました。そこで、カーナビゲーションやコールセンター向けに利用されている自動音声合成システムを導入することで運営者がテキスト情報を用意するだけで新しい展示品の音声ガイドが自動生成されます。英語版も対応しており、海外からの観光客にも幅広く利用されています。トーハクなびで培ったノウハウは2020年に向けてインバウンド観光客の増加が見込まれる様々な施設や地域にも展開していく予定です。

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縄文時代から近代まで、さまざまな時代の名品が並ぶ東京国立博物館。日本の歴史を物語る文化遺産を学ぶとき、このプロジェクトが国内外問わず来館するみなさんの理解支援になっています。ここでご紹介できていない機能もたくさん入っている『トーハクなび』。ぜひお持ちの端末にダウンロードしてご体験ください。 (※来館しなくてもご利用いただけます)

こちらからダウンロードできます。
東京国立博物館 「トーハクなび」について

text:川本菜摘