
立命館守山中学校と進める未来の教育を考える実証実験
〜ICTの力で生徒の主体的な学習をサポート〜
本プロジェクトは、イノラボが研究開発を進めるアダプティブラーニング(適応学習)プラットフォームをベースに立命館守山中学校向けのICT教育システム「RICS(Ritsumeikan Intelligent Cyber Space)」を構築し、アダプティブラーニングに求められる環境や機能、またプラットフォーム利用におけるサービス内容や料金体系の妥当性について学校現場での実践を通じて検証・実装していく共同実践プロジェクトです。
イノラボではこれまでも「アダプティブ×ソーシャル」を軸に実証実験を重ねてきました。2012年には、島根県の離島である海士町で公営塾「隠岐國(おきのくに)学習センター」と共同で、高校生を対象にiPadを活用した教育プラットフォームの実証実験を実施。また2013年には、小学校受験をひかえた幼児と保護者にデジタル教材を利用してもらい、幼児向けUI/UXや保護者向け機能に求められる要件の検証を行いました。
RICSプロジェクトは、これらの実証実験で得られた知見をもとに2014年春にスタート。新入生及び担当教師、合わせて500名が一人一台のiPad上でRICSの利用を開始しました。当初は英語と数学の2教科からスタートしたRICSですが、現在は理科と社会も加わり、今後さらなる拡充を予定しています。
主な特徴
私たちはコンテンツが自動的に提案される従来型のレコメンド機能を実装することは目標とせず、生徒同士がお互いのつながりを意識しながら学習を進められる環境を目指しました。友達同士で教材を薦め合ったり、分からない問題を他の生徒に質問したり。日々の教室で見られる何気ないコミュニケーションをシステムで行えるようにすることで生徒の自主的な学習をサポートしています。
進化し続けるRICS
2015年7月にリリースされた新機能「学習マップ」は他の生徒の学習状況を可視化・共有することで生徒の学習意欲を刺激し、より能動的な学習へとつなげています。「学習マップ」機能は生徒からの反響も大きく、今後どのような検証結果が出てくるか楽しみです。
RICSプロジェクトがスタートしてから1年以上が経過し、プラットフォーム上に生徒の学習記録や行動履歴が膨大なデータとして蓄積されています。今後はこれらのデータをもとに、さらに生徒が楽しく、効率的に学習できる環境をIT実現するために分析を進めていきます。
text:氏家彰宏
お問い合わせ
お問い合わせは以下よりお願いします。


