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メディア掲載 日経XTECH「脱炭素タイヤ」競争開幕 天然ゴムでCO2削減目指すブリヂストン

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2020.08.15

イノラボは株式会社ブリヂストンと共同で、パラゴムノキの根白腐根病を診断する技術を開発し、罹病した木を高精度で見分けることに成功しました。ISIDのAI画像診断技術と、ブリヂストンのインドネシア農園スタッフが持つ「暗黙知」を融合させ、撮影〜解析〜罹病木検索までの一連の仕組みとして実現しています。

 

このドローンを活用した病害診断の取り組みが、日経XTECH “「脱炭素タイヤ」競争開幕 天然ゴムでCO2削減目指すブリヂストン”にて掲載されました。冒頭をご紹介します。全文は日経XTECHをご覧ください。

 
 


タイヤ業界にカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)の波が押し寄せている。ブリヂストンは2020年末、事業活動で排出する二酸化炭素(CO2)を30年に11年比で半減させるという目標を明らかにし、同30%減だった従来目標から削減幅を拡大した。世界シェア首位を争うフランスMichelin(ミシュラン)も同じく30年のCO2排出量半減を目指して環境技術への投資を加速する。「脱炭素タイヤ」に向けた競争が始まった。
 

ブリヂストンGlobal CEO(最高経営責任者)の石橋秀一氏は2020年末、カーボンニュートラルへの取り組み強化を表明。同社の公開資料によると、基準年(2011年)のCO2排出量は年間約450万t(トン)。これを30年に半減させて225万t前後とし、50年にはカーボンニュートラル化を目指す。政府目標(30年に46%減、50年にカーボンニュートラル達成)と足並みをそろえた環境対応戦略をとる。Michelinも50年までのカーボンニュートラル化を表明している。
 
 

(中略)
 
 

ブリヂストンが注力するのが天然ゴムに対する保護や育成の技術である。天然ゴムは、パラゴムノキなどの樹木の抽出液から製造できる材料。樹木は成長過程でCO2を吸収するためカーボンニュートラルに貢献する有望な材料といえ、石油由来の分解物からつくる合成ゴムに比べて製造時のCO2排出量も数分の1だという(乗用車用タイヤ向けの場合)。
 

 ただ、天然ゴムには弱点もある。主原料のパラゴムノキは9割以上が東南アジアで生産している現状にあり、気候変動や病害によって天然ゴムの製造が一気に滞る可能性がある。そのため同社は、天然ゴムの基となるパラゴムノキ栽培量の減少を防ぐ技術、そして増加させる技術の開発を加速。さらに、別の植物を使った天然ゴム製造の実証も進めている。
 

 栽培量の減少を防ぐ技術としては、ドローンを活用した広域の病害診断を試験運用中だ。同社と電通国際情報サービスが協業して開発した。通常は樹木を1本ずつ目視で診断することが多いが、広大な農園になるほど全量診断が難しくなる。同技術では、ドローンで農園全体を空撮し、AI(人工知能)による画像診断で樹木の様子を分析。病害があると判断すれば、作業員の手元のタブレット端末に位置情報を送信して早期に処置を施す。

 


 
 

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