メディア掲載 ASCII - 「ESG経営」は儲かるのか? 因果分析で紐解く。
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2021.12.24
最近、「ESG投資」という言葉をよく聞くようになった。
ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の略で、持続可能な世界の実現にはESGに配慮した企業の取り組みが重要とされる。ESG投資はすでに欧米で広がっている動きだが、投資家などがESGに配慮した企業を長期投資の対象にする動きが日本でも広がっているという。
しかしESGの取り組みは財務諸表に載らない非財務データ。経営者にとっては「ESG経営」が業績に及ぼす影響がなかなか見えない課題があった。
そこで電通国際情報サービス(以下「ISID」)オープンイノベーションラボ(以下「イノラボ」)のメンバーは、非財務データサイエンスの専門家であるサステナブル・ラボと共同で、非財務情報が企業パフォーマンスに影響を与えているのか検証した。検証に使用したのは、ISIDとソニーコンピュータサイエンス研究所(以下「ソニーCSL」)、クウジットの3社が共同展開している因果分析サービス「CALC(カルク)」だ。今回の検証でわかったのはどんなことだったのか、その意義とはどんなものなのか。そして今後、結果はどう生かされるのか。取り組みに携わった5人に語ってもらった。
ESG/SDGsに特化した非財務データプラットフォームを開発しているサステナブル・ラボ
── 初めにサステナブル・ラボについて教えてください。
平瀬:我々はESG/SDGsに特化した非財務データプラットフォームを開発していて、足元では国内外の金融機関・上場企業に提供しており、今後はグローバル展開を進めているという企業です。具体的には、CO2排出量や女性従業員・役員の比率、廃棄物排出量、水消費量、研究開発費、従業員満足度、労働分配率など、ESG/SDGsに関するデータを1社あたり700〜800項目程度集め、AIによって解析し、見える化しています。
解析結果をもとに、気候変動、環境管理、ダイバーシティ、労働者の権利といった15のテーマに落とし込んで、企業や自治体の環境・社会貢献度を可視化する「TERRAST(テラスト)」というプロダクトを開発しています。これはサステナビリティ推進における健康診断ツールのようなもの。プロダクト名は「照らす人」をもじっていて、「良い企業を照らしたい」という弊社理念に由来します。「自社は<気候変動>分野では競合他社より優れているが、<ダイバーシティ>分野では劣っているね」「昨年と比べて<ダイバーシティ>が伸びている」など自社を時系列で俯瞰したり、同業他社と横比較できたりもします。また、それら非財務要素が将来業績や株価、また社会インパクトにどうつながるのかを予測分析する機能の実装も予定しています。・・・
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