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【アイデアソン後編】「10年後に”できる” ことを考える」最優秀アイデアは『歯』を使ったデバイスに。

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    Day.2~プレゼンテーション~

    イノラボ主催のアイデアソン「”できる”ってなんだろうIDEATHON~2025年の能力開発~」を、2016年3月7日、8日の2日間に渡り渋谷の FabCafe で開催しました。1日目の記事はこちら。

    アイデアソン2日目となる今日は、「10年後、我々の能力はテクノロジーでどう変化し、なにが”できる”ようになっているのだろう」というテーマに沿って、各チームがプレゼンテーションを行いました。

    プレゼンテーション開始!

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    A~D の4班が、2日間という短い期間でブラッシュアップしたアイデアをそれぞれ発表します。前回の記事でも触れたように、1日目で各班が面白いアイデアをまとめていたので、どのような発表になるかが楽しみです!

    AIが世の中のギャップを埋める

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    まずはD班の発表です。さまざまなギャップを AI を用いて補正しようというのがD班のテーマ。スポーツ初心者とベテランの能力差や、国や宗教の文化の違い、人同士の価値観の違いなど、この世の中にはさまざまなギャップがあると説明します。

    このギャップを、別の人が分かりやすい例えを用いること(概念メタファー)で、互いに理解し合えるのではないかとしています。

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    発表では「サッカーのスパイクシューズ」を良く知るAさんが、スパイクシューズを全く知らないBさんに、その製品の魅力を伝えるために AI が仲介するという寸劇が行われました。

    「サッカーのスパイクシューズを作るのには人工の革よりも伸縮性のある天然の革が良く、その中でもカンガルーの革で作られたものが高価だがベスト」というなんともマニアックな話題を、ワイン通のBさんに「シャンパーニュ地方の厳選された材料のみを用いてクラシックな手法で作られたシャンパンが2,000円で買えるくらい希少価値が高い」と伝えることで、表現の「ギャップ」を失くすというもの。

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    上の寸劇で話のギャップが埋められているのかは分かりづらいところではありますが、このように人と人との間で起きる様々なギャップをデータ化していくことで、2025年にはギャップのない世界が実現できるのではないか、という興味深い発表でした。

    他人の人生を体験できるウェアラブル?

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    C班は近年の”体験をシェアする”という流行に着目。「InstagramやGoProなどの普及により、他人の行動を体験することが身近になったものの、未だ他人の顔にはなれない。2025年には顔を共有できる仮面型のウェアラブルデバイスが実現できるのでは。」と斬新なテーマ設定です。

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    仕組みとしては、画像のように柔軟性があり特殊な加工が施されている木材を用いて仮面を作れば、特殊メイクよりも着脱が容易で、表情も豊かに表現できると説明。

    亡くなった人の顔を3Dデータから再現したり、自分には難しい表情を自在に操作したりすることができれば面白いとしています。また、この技術をロボットなどの技術に活かすことで、現存するロボットよりも豊かで自然な表情ができるようになる未来が期待できるといった発表内容でした。

    歯もウェアラブルデバイス化する時代

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    A班は「歯っぴねすカウンター」というユニークな名前の IoA デバイスがテーマ。「近年では食事中にスマートフォンを弄ったり、独りでご飯を食べるなど「食=楽」という要素が薄まってきている。なので歯をウェアラブルデバイス化することで、食事をもっと楽しく摂ることができる。」としています。

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    例えば咀嚼した回数を、電磁石を歯に内蔵することで一緒に食事をしている相手のペースに合わせたり、内蔵したスピーカーで食べ物を食べた時のシャキシャキ感などを音で増幅したりできるかもしれないと説明しました。

    同時に食べた物の栄養データや咀嚼データを収集することで、健康状態を知る必要がある保険会社などにとってはビジネスに繋がる可能性もあると汎用性の高さをアピールしました。

    “できる”を生む、”褒める”に着目

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    B班は「近年では褒めることで能力が伸びると証明されている」という裏付けから、褒めて能力を高める IoA が題材。オンライン英会話を例に、通常の英会話を教える教師と、褒める箇所を見つける教師が褒めポイントを教えます。受講生は褒められることで英会話を取得する速度も上がりやすくなると説明しました。

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    このオンライン英会話では、AI が褒めるポイントやタイミングなどを常に学習します。なので将来的には、褒める担当者がいなくても受講者の感情を読み取って自動的に褒めると良いポイントなどを教えてくれる、というところまでがB班の発表でした。

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    審査員からは「褒める場所などの気付きを教えてくれる補助的な AI は良いと思う。また、叱るべきポイントもフィードバックしてくれると良い。」などの声が上がりました。

    結果は…?

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    2日間にわたる今回のアイデアソンの優勝チームは、「歯っぴねすカウンター」を提案した A班でした!

    優勝の理由として、「実現するテクノロジーに具体性が高い」というのが大きなポイントとのことでした。

    近年の IoT というと「冷蔵庫をインターネット接続できる」などのアイデアが散見されますが、そういった考え方ではなく、人が歯のウェアラブルデバイスで生活を豊かにする、という点が今回のアイデアソンのテーマにも沿っていると説明しました。

    優勝した班には、FabCafe の運営元である株式会社ロフトワーク様より FabCafeの利用券が贈られました。おめでとうございます!

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    アイデアソンの後は懇親会が開かれ、皆 IoA に関する持論などを話のタネに熱いトークを繰り広げていました。

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    2日間のアイデアソン。発表されたアイデアだけでなく、その過程で議論されたアイデアやテクノロジー、集ったメンバーそれぞれの視点からも、沢山の気づきがありました。これをヒントに、”できる”を作り出す活動を今後も続けていきます。

    text:INNOLAB.jp編集部