PROTOTYPE

ランニングフォームの正解を導く。
3Dで走りを解析する「Running Gate」

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    時間とお金が掛かるスポーツ動作解析

    3Dデータを用いたスポーツ動作解析システムの使用は今、主にトップアスリートのトレーニングに限定されています。その理由の一つは、モーションキャプチャの設備が高いこと。また、多数のマーカーを装着することが必要で、データ解析に時間がかかってしまうことも一因と考えられます。

    低コスト、かつ短時間で実現できれば、特殊な環境でしか利用できなかったトレーニング手法も、沢山の人々に使われるはず。そうして一般に広く普及すれば、多くの運動動作が「スポーツビッグデータ」として蓄積されていき、例えばそのデータから割り出される歩き方の傾向から未来の体型や疾病を予測するなど、今はまだ存在しない新しいサービスを生み出す可能性も秘めているのはないか―。

    イノラボと東京大学大学院 暦本研究室はそんなビジョンを描き、Running Gateを開発しました。両者共同でコンセプト開発を行い、基礎技術研究を暦本研が、データ検証とサービスモデル検討をイノラボが担っています。

    簡易な機器構成で実現

    Running Gateとは、複数のセンサーが設置されたゲートを人が通り抜けるだけで、身体の動きをリアルタイムで3Dデータ化できるシステムのこと。センサーにはKinect v2を採用しています。これは一般に販売されているXbox OneのKinect センサーと同等のもの。低コストで簡易な機器構成でも、人体にマーカー等を装着する必要がなくなります。

    kinect2 マイクロソフト製のKinect v2をセンサーとして採用。

    さらに、独自のデータ解析・処理手法を用いて、取得した3Dデータから実寸値を推定したり、経過時間ごとのデータ差異を算出したりすることで、対象者の身長や体格、歩幅・ピッチ・重心移動・足運びなどを割り出します。これにより、従来のように特殊なマーカーや装置を使わなくても、動作の特徴を解析したり、他者データと比較したりすることが可能となります。

    スポーツをする楽しさを沢山の人が知るきっかけに

    今までスポーツを楽しんでいたのは、もしかすると運動神経が良い人たちだけだったのかもしれません。運動神経が良かろうと悪かろうと、小さい子どもだろうとお年寄りだろうと、このゲートをくぐるだけでスポーツをする楽しさを知るきっかけになる、それがRunning Gateであって欲しいと思います。

    キーヴィジュアル3

    text:築山芽衣

    Kinect、Xbox Oneは、米国 Microsoft Corporation 及びまたはその関連会社の登録商標または商標です。