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日仏実証実験第2弾
ソーシャルコンテンツと行動意思決定の関連を検証

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    ライフログからインフルエンサーを導き出す

    ソーシャルネイティブ世代と呼ばれる現代の中高校生。彼らは大人になるにつれてインターネットが発達した世代と比べて、旅行前にあらかじめガイドブックを購入したり、行き先での緻密な行動計画を練り込むといった行動はあまりみられません。ガイドブックを購入してから旅に出る、広告掲載されている観光地を訪れる、という大人世代の行動は、彼らには馴染みのない感覚のようです。

    そんなソーシャルネイティブ世代は、言語の通じ難いドイツ・フランスという異国を旅行する際どのように行動し、バイタル状態を示すのか。これを把握すべく、被験者の日本の高校生16名の、旅行期間中のSNSアプリ上でのアクティビティを記録し、各被験者のGPSや加速度、気圧、心拍、皮膚温等の詳細なライフログを取得する実証実験を行いました。生体(バイタル)データの観測をしながら人間関係がどのような行動意思決定につながるのかを分析。渡航前のデータも一定期間収集し、普段日本にいる時と海外渡航時の傾向にどのような差異が生じるかも調査した。

    フランス・バルドワーズ県との共同実験第2弾の今回。2013年11月に実施した訪日観光客ライフログ解析実験と同じく、一般社団法人グランフロント大阪TMOおよび株式会社池田泉州銀行の協力のもと、電通およびISIDがメンバーカンパニーとなっている米マサチューセッツ工科大(MIT)メディアラボ、放送大学川原研究室が技術協力しました。また今回は、ユーピーアール株式会社、株式会社アンシャントマン、Locarise株式会社が協力しました。

    SNSでのコミュニケーション履歴と生体データ、地理空間情報を紐づけ、大阪市内で取得した日常時のログとも比較することで、非日常空間におけるストレスポイントを見極めることができます。また、高校生グループのなかで行動リーダーシップを発揮する人物の存在に注目し、リーダーシップを発揮し得る人物をライフログから類推・導出するアルゴリズムについて研究することで、将来のアウトバウンド施策・インバウンド施策の提言に向け、一定の成果を得ることが出来ました。

    実験結果について今後さらに解析を進めることで、ターゲット層 に直接広告を配信するよりも、その時その場で影響力のある人を介して情報を届けることで、より効果的な送客アプローチが行えるといった、新しいエリア・マーケティング手法の確立を目指します。

    text:鈴木淳一