INNOLAB MEMBERS

Senior Consultant

Norie Sekijima

関島 章江

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めまぐるしい社会の変化に合った教育環境を実現したい。


Q1

現在イノラボでどんなことを研究していますか?

A1

教育のなかでICTを活用するアダプティブラーニングを研究しています。日本語では適用学習といい、個々の知識や学力のレベルに応じて、適切な問題を最適なタイミングで提供して、学力を伸ばしていく教育手法です。個々の能力に応じたこうした手法は昔からありましたが、そこにITを組み込むことによって、学習状況が可視化でき、教える方も教えられる方もより効率的に学習が進められるようになります。


Q2

過去に手がけた事例を紹介してください。

A2

アダプティブラーニングの実証実験を3つ行っています。そのなかで2014年5月から滋賀県の立命館守山中学校・高等学校と始めた3カ年の共同実践プロジェクト「RICS(Ritsumeikan Intelligent Cyber Space)」が現在進行中です。知識伝授型の一斉授業から、生徒が主体的に取り組む学習スタイルへ転換して、生徒たちの知識と学力を高め、主体的に学ぶ習慣と、仲間と学ぶことで協働の力を身に付ける。そのためにICTの活用が有効なのではないかとご相談いただいた案件です。その特徴はクラウドとSNSを活用した教育プラグラムを全国で初めて学校現場に取り入れたこと。2014年度入学の中学・高校生全員と担当教師、合わせて約500名が1人1台タブレットを持ち、英語と数学の2教科からスタートしました。教科や教材提供者は段階的に拡充して行き、2016年4月には全校生徒が利活用する予定です。


Q3

いまもっとも関心のある最先端技術は?

A3

音声認識の技術です。関心の根底にあるのが英語レベルがアジアで日本が最下位という事実。音声認識の技術をうまく教育のなかに組み込んでいけるのではないかと、すごく興味を持っています。音を見えるようにすることにより新たな語学学習手段が確立できるのではないかと注目しています。


Q4

研究分野で成し遂げたいこと・思いを語ってください。

A4

テクノロジーの変化で社会や生活環境が激変したと思いますが、子育てしていて感じるのは、子どもたちの学校での環境って全然変わっていないこと。世界の子どもたちの環境はどんどん変わっています、なので取り残されてしまっている感じがしていて、その子たちが15年後社会に出るときにたぶん何も武器を持たないで出て行くことになります。今の子どもたちの環境に合った学習のツールを現場に入れてあげたいな、使わせてあげたいなと思っています。ICTを活用し、より効率的で、効果的で、そして魅力的な環境を実現したいと思っています。

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Q5

あなたにとってイノラボとはどんな場所?

A5

2つあります。1つはイノラボのメンバーはそれぞれ自分のテーマを見つけて動いているのですが、その動いて行くプロセスやスピード感に、すごく刺激を受ける特別な場所のような気がしています。もう1つが社外のいろいろな業種の人たちとのやり取りがすごく多いので、いろいろな観点、視点に触れられて、いろいろな気づきや刺激がもらえる場所です。


Q6

イノラボはこれからどう進化していくべきでしょうか?

A6

4年目になったので、最初の種まきやコネクションをつくる時期は終わり、具体的なサービスや事業化を視野に入れて進むやり方になっていると思うのですが、テクノロジーだったり市場の変化が速くて激しいので、それを敏感に感じ取って上手く取り入れていくような、他部署ではできないスピード感だったり、実行力だったり、それができる部署であるべきだと思ってます。また、新たなことをいろいろな人たちとトライできる場所でもありたいと思います。


Q7

いまもっとも興味のある人物・関心ごと、趣味はなんですか?

A7

若い女性社員にも聞かれることが多いのですが、女性が働き続けるということですね。弊社は女性の割合は多くはないのですが、子育てしながら働いている方は増え始めました。以前よく、「子どもの手が離れたら思う存分働けるね」とよくいわれていましたが、手は離れませんね、20年経っても(苦笑)。女性が働き続けるには、その時々に上手く動きを合わせられる柳のようなしなやかな強さが必要と感じています。また、何か考えるときに女性の視点は大事で、女性だけが感じ取っていることってすごくあると思います。それを仕事や生活に生かしたいですね。


Q8

最後に、自分のアピールポイントは?

A8

この4年間、教育に携わるいろいろな分野の人とコネクションをつくり、いろいろなイベントや実証実験をしてきましたので、人脈はかなり広いです。学校、塾、保護者、企業……いろいろな方たちです。IT企業視点、母親視点を持ち、この広い人脈を有する人間はそういないと思います(笑)。


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Senior Consultant

Norie Sekijima

関島 章江

基幹・業務系システム構築や運用に従事しつつ、子育てを通じ社会環境の変化と教育環境の変化スピードギャップに関心と危機感を持つ。社内公募によるビジネス企画が採用され、2011年イノラボ設立と同時に異動。国内でいち早く「アダプティブラーニング×ソーシャル」に取り組み実証研究を重ねながら、企業や教育関係者、保護者グループらとの様々なコラボレーションを行っている。国内外の教育事情について広範なサーベイと幅広い人脈を有する。2015年2月設立の『ICT CONENCT21 みらいのまなび共創会議』 普及推進WGでは、サブワーキング「教育現場発!ニーズをシーズへ」のリーダーとして日本国内のICT教育の普及推進に向けて、教育現場と企業との連携を進めている。著書「日本のICT教育にもの申す!」(インプレスR&D)。電通報にて連載(http://dentsu-ho.com/people/154)。寄稿「インターネット白書2014」第5部社会動向 5-3教育「大規模公開オンライン講座 MOOCの動向」、「インターネット白書2015」第6部社会動向 6-3教育「教育ICTの動向」。